ケアの質を高める!介護士が身につけたい「ポジショニング」と「褥瘡予防」の知識
利用者のQOL(生活の質)を高めるうえで重要な「ポジショニング」や「褥瘡(床ずれ)予防」。介護現場ではよく行われるケアですが、正しい知識と技術を身につけることで、利用者の苦痛を軽減し、介護負担の軽減にもつながります。
この記事では、初任者研修修了者や介護福祉士を目指す方にもわかりやすいよう、現場で役立つ技術とポイントを解説します。
1. ポジショニングの基本と目的
ポジショニングとは、体位を整えることで身体への負担を軽減し、快適な姿勢を保つ技術です。呼吸のしやすさや嚥下(えんげ)機能の改善、関節拘縮の予防など、さまざまな目的で行われます。
- 体圧分散クッションやエアマットの活用
- 側臥位・半坐位・仰臥位の特徴と使い分け
- 拘縮予防のための定期的な体位変換
2. 褥瘡(床ずれ)を防ぐには?
褥瘡は、同じ部位に長時間圧力がかかることで皮膚や組織が壊死する状態です。特に仙骨部、踵(かかと)、坐骨部などが好発部位とされ、要介護度の高い利用者では日々の観察が重要です。
- スキンケア・清潔保持・保湿の基本
- 褥瘡アセスメントの視点(DESIGN-RやNPUAP分類)
- 皮膚トラブルの初期サインに気づく観察力
3. 他職種との連携も不可欠
褥瘡ケアは、看護師やリハビリ職(PT・OT)とのチームアプローチが基本です。介護士は「気づき」の第一線に立つ存在。記録の工夫や申し送りの質も、ケアの結果を左右します。
4. 今すぐ見直せる!現場でのチェックポイント
- 利用者の「同じ姿勢」が続いていないか
- 褥瘡好発部位に赤み・硬結・水疱が出ていないか
- ポジショニングにバリエーションがあるか
- マットレスや体位変換器具が利用者に合っているか
まとめ|「なんとなくの体位変換」から卒業しよう
ポジショニングと褥瘡予防は、介護の基本でありながら奥の深い分野です。「今まで自己流だったかも…」と感じた方は、ぜひ今一度学び直してみてください。
ケアの質を高めることで、利用者の満足度もあなたの自信も自然と高まっていくはずです。